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第6冊⑥ 鬼速PDCA(6講:C(検証)を学ぼう)

6講:C(検証)を学ぼう

 

第6冊『鬼速PDCA

 

鬼速PDCA

鬼速PDCA

 

 

 

 

C(検証)をしよう

C(検証)では、KGI(ゴールの達成率)、KPI(サブゴールの達成率)、KDI(行動計画の達成率)の三つについて、それらが想定より遅れているのであれば「うまくいっていない要因」を、順調に推移しているのであれば「うまくいっている要因」を突き止めます。

 

 

 

C(検証)を失敗する2大パターン

検証フェーズのステップの解説に入る前に、C(検証)フェーズに関連してPDCAが失敗しやすい2つのパターンについて触れます。

失敗パターン① 検証をしない「やりっぱなし派」

「振り返りのじかんがないから」といって、実行しっぱなしになっているのがこのパターンです。実行をすることで「頑張っている充実感」はあるかもしれませんが、同じミスを平気で繰り返したり、ゴールに全然近づいていないことに気づかないなど、無駄足を踏むことになります。しかり検証のスケジュールを押さえ、「次の検証に向けて実行する」という意識を持つ必要があります。

 

失敗パターン② 検証しかしない「形から入る派」

①とは真逆のパターンです。検証の重要性はわかっているため、週1回の会議など、検証の場は設けるものの、P(計画)の精度が悪く、D(実行)もグダグダであるケースが多く、折角の会議でもまともな検証ができないというものです。

会社ではよくあることで、「次は頑張ろう」といった精神論や1週間の行動結果や今後の予定の「報告会」になってしまう傾向があります。

 

 

それでは、次は検証フェーズの5つのステップを見ていきましょう。 

ステップ① KGIの達成率を確認する

 KGIレベルの本格的な検証は、月1回程度、達成状況を確認します。ただし、KGIの数字の把握は日々行い、ゴールへの意識付けを行ったほうが良いでしょう。

 

  

ステップ② KPIの達成率を確認する

KPIは、「結果目標」に対する達成率で把握します。ポイントは、検証頻度が週1回なら週レベルのラップタイムを設定するなど、KPIの尺度を検証頻度に合わせておくことです。

ラップタイムを達成したかどうか明確に把握することにより、反省点や課題がより明確になり、美修正をかけることができます。

 

 

ステップ③ KDIの達成率を確認する

KDIでは、「行動目標」の達成率・進捗率により、「予定通り行動できたか」を見ていきます。細かいTODOの進捗具合は、基本的に毎日確認と調整を行います。

結果(KPI)はコントロールは難しいですが、行動(KDI)はコントロールが可能なため、3つの指標の中ではKDIをもっとも重点的に管理していくことが必要です。

 

 

ステップ④ できなかった要因を突き止める 

KGI、KPI、KDIそれぞれ、予想通り推移していなかった要因を考える必要があります。

① KDIが計画通り推移していないとき

予定していた行動目標が達成できないときに、真っ先に考えられる要因は「時間」です。まずは「十分な時間をかけたか?」といった問いから始めましょう。そこらか「なぜ」を繰り返していき、要因分析を行うことで、課題を整理していきます。「もしかして要因はここかな」と思えるまで「なぜ」を繰り返しましょう。

 

② KPIが計画通り推移していないとき

KPI未達には、大きく4つの原因があります。それぞれの特徴を捉え、課題の検証や、DOの追加など対処を行っていきます。

A.行動が伴っていなかった(KDIが未達)

B.行動は合っていたが不十分だった(DOの不足)

C.想定していなかった課題があった(課題が未発見)

D.仮説で立てた因果関係が間違っていた(KPIとKDIの連動性が取れていない)

 ・KPIと解決案の関係の誤り(間違った解決案)

 ・解決案とDOの関係の誤り(間違ったDO)

 ・DOとKDIの関係(間違ったKDI)

 

③ KGIが計画通り推移していないとき

KGI未達の要因は以下の2つのいずれかです。

A.KGIと課題の連動が取れていない

B.課題とKPIの連動が取れていない

 

 

ステップ⑤ できた要因を突き止める

人はつい課題を考えるときに、弱みを改善することにばかり目が行きがちです。

しかし、成果を出すには必ずしも悪いところを直すことだけではなく、いいところを伸ばしたほうが全体効果が大きいこともあるのです。

PDCAを回すときは「できなかった原因」だけでなく、「できた原因」の分析も必要です。強みは「強みだから良いや」と放置するのではなく、強みを伸ばす「伸長案」を考えていかなければなりません。

 

 

検証で達成状況が悪くても気にしすぎない

検証で順調にことがすすんでいれば、それに越したことはありませんが、そうでないケースも多々あると思います。そういった場合も、気にし過ぎないようにすることが重要です。

なぜならPもDも「仮説」に基づくものであり、当然正解ばかりではないからです。仮説が間違っていることに気づけたら直せばよいのです。目標にたりなければ、軌道修正すればよいのです。考え抜いた結果のミスはOKという気持ちを持ってどんどん進んでいきましょう。

 

 

いよいよ次は、PDCAの最後のフェーズA(調整)です。Aに入る前に、是非これまでのPDCを再度頭の中で整理してみてください。

それでは「7講:A(調整)を学ぼう」に続きます。

 

 


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